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AICG Seminar | For Students Starting AI,CG
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Web展示室【 Departure / Arrival 】展示会キービジュアルの作り方

2024 9/06
2024-09-06
Contents

展示会キービジュアルの作り方(メイキング)

 今回は展示会キービジュアルの作り方(メイキング)を、【 Departure 】の主人公二人に解説してもらいます。
 

kirari

キラリです。こんにちは!

Rucako

ルカコです。宜しくお願いします。

キービジュアルのテーマ

「テクノロジー(AI)と我々が”鏡の表裏関係”にある」という
動画のテーマを表現した、2枚(2人)が対になるキービジュアルです。

kirari

はじめに、キービジュアルは鏡越しの私たちを描いたイラスト画像です。同じ構図を2枚別の視点で描くのは2Dイラストでは大変ですが、3Dであれば容易に作れます。

Rucako

テーマと表現手段(AI)がリンクする構造は本編【Departure】にも伺えるので、適切なキービジュアルと言えるのではないでしょうか。

AIによる画像生成

Rucako

レイアウトは3Dで行い、AIによる画像生成で質感を補強しています。使用したAIは、3D的な考え方が得意なので、相性の良い使いかただと思います。

kirari

誰でも無料で使えるのも魅力ですよね。

Rucako

そうなんです。PCをお持ちであれば無料で使用可能です。興味があるかたはこれを機会にAI画像生成を始めてみてはいかがでしょうか。

AIによる画像生成をやってみたい方は是非ご覧ください。
知識ゼロからの【Stable Diffusion Web UI】#1ノートPCで画像生成を体験しよう 世界一乱暴な画像生成AIの導入ページへようこそ このページは「乱暴な説明でもよいのでとりあえず画像生成AIを体験したい」という方を対象に進めます。細かい説明や難し…

【3D】キャラクターを呼び出す

Rucako

それでは、キャラクターデータの呼び出しから始めましょう。
こちらが3Dで作成された私たちのモデルデータです。

kirari

本編【Departure】では私たちは別々の場所にいたので、2人が並んでいるのは新鮮ですね!

AIがポーズを読み取るための骨

Rucako

この3Dモデルに、AIがキャラクターのポーズを読み取るための骨を追加したものがこちらです。

kirari

このカラフルな骨のことをもう少し知りたい人は以下のページをご覧ください。

カラフルな骨の秘密が分かります
知識ゼロからの【Stable Diffusion Web UI 】#4 画像と同じポーズにしよう 世界一乱暴な画像生成AIの使い方ページはここです。 元画像 元画像柄からポーズを抽出 生成画像  今回は、あらかじめ用意した画像のポーズを抽出して、異なるキャラク…
–ちょっと技術的な話– 読みたくない人はここをクリック
kirari

モデルはAutodeskMayaで制作されています。これは本編【Departure】で使われたものと同じです。

Rucako

画像生成はStableDiffusionWebUI(Automatic1111)を使用します。3DからControlNet画像を生成する手段としてBlender用「Openpose for blender 」を検討しましたが、既存のMayaでのレンダリング環境をそのまま使いたかったのでBlenderへの移行は見送りました。

kirari

Blenderのレンダラーも非常によくできているのですが…恐らく多くのCGプロダクションがこのようなジレンマを抱えている現状と思われます。

Rucako

セットアップはAdvanced Skeletonを使用しています。これは本編の段階で既に組まれていたリグです。そのリグに、OpenPose用のオブジェクトをコンストレイントしています。

Rucako

Advanced Skeletonのフェイシャルリグの位置とOpenPoseのFaceポイント位置が類似していたので、構造をそのまま活かすことが出来ました。

Rucako

色はマテリアルカラーではなく頂点カラーを使用しています。制作者がゲーム業界初期に大変お世話になった古(いにしえ)の技術です。容量が減るので今回はこちらを使います。

Rucako

サーフェースシェーダーの出力カラーにaiUserDataColorノードをコネクトするとArnoldレンダラーで頂点カラーを確認できます。

kirari

無事私たちにAI用の骨が付加されました。

Rucako

公開されている情報も少なく実験的な試みなので、今後もAIが読み込みやすい色や形になるように試行錯誤していきます。

このページの最後にMayaのHumanIKで動かせるOpenPoseボーンオブジェクトを用意しました。ご興味のあるかたはダウンロードしてみてください。

【3D】キャラクターの配置

キャラクターにポーズをとらせる

Rucako

こちらがキャラクターを配置した状態です。
皆さんがお察しの通り、鏡越しに私たちが同じポーズをとっています。

kirari

力業のように思われるかもしれませんが、実オブジェクトで鏡面反射を表現する手法はゲーム業界では伝統があり、今でも使われる手法です。

カメラの位置を微妙にずらして

kirari

上から見た状態です。緑と白の線がカメラの位置と方向を示しています。位置をわざとずらして、2枚の画が並んだ際の過度な繰り返し感を軽減しています。

AIは指がうまく描けない

kirari

手はAIが苦手な個所です。今回の指は特に再現が難しそうです。出来上がりがうまくいくかドキドキしますね。

壁モデルの配置

kirari

私たちを隔てる壁は本編【Departure】には無い素材なので新規で作成しました。

Rucako

壁の質感の作り方を別ページで解説しています。こちらもよろしければご覧ください。

3DCGに興味がある人は是非
🔰知識ゼロからの【Substance 3D Painter】#1 最初に一連の流れを体験する 今回は、Substance 3D Painter第一回目として、初めてSubstance 3D Painterに触れる人を対象に、難しいことは端において、テクスチャを出力して、一連の流れを体験して…

【3D】画像を生成する

kirari

レイアウトが終わった後は、3Dでの画像生成を行います。絵的な要素以外に、AIが読み込むための様々な要素を追加で生成します。

Rucako

1度に沢山の要素を生成してくれるのも3Dの有難い機能ですね。

Rucako

生成する画像の大きさは832×1180です。印刷用としては小さいのですが、AIは大きな画像を読み込めないので、最終段階で画像を拡大します。

–ちょっと技術的な話– 読みたくない人はここをクリック

何故exr形式のフォーマットを選んでいるの?

kirari

Stable Diffusion WebUIのControlNetはexrを読み込めないのでは?と思ったあなたは非常に鋭い目をお持ちですね!

Rucako

exr形式による出力は、必ずしも必要という訳ではありません。今回exrを選んだ理由はDepth(深度)情報を出力する際8Bit(256段階)ではダイナミックレンジが足りず白飛び(黒潰れ)してしまう可能性があるためです。

kirari

一度色域を担保できるexrで書き出し、PhotoshopでDepthの色域を調整したうえで最終的にPNG形式に変換して、Stable Diffusionに読み込ませています。

【3D】生成画像の確認

lighting
diffuse
normal
depth
object ID
open pose
Rucako

3Dで生成した画像です。今回は合計6種類用意しました。

kirari

人間にとってはよくわからない画もありますね。

Rucako

AIが情報として読み込む要素なので、私たちは意味を理解しなくてもよいですよ。次のステップではこちらをAIに読み込ませます。

【AI】呪文(言葉による指示)を与える

kirari

AIのツールを起動します。最初にAIに呪文(言葉による指示)を与えます。

Rucako

下の2つのウィンドウでAIに描いてほしい要素と描かせない要素を指示します。

Rucako

描いてほしい要素に”Rembrandt van Rijn style“(レンブラントのスタイル)という言葉がありますが。AIがレンブラントの絵画を学習していなければ指示通りの画を描いてくれません。

kirari

今回のAIはコミック系のイラストを多く学習している子なので、あまり期待はせず、おまじない程度の呪文(指示)という感じですね。

Rucako

それでもレンブラント風に描かせたい場合は“dynamic lighting” (ダイナミックな照明),“mimicking a  Baroque masterpiece” (バロックの傑作を模倣して)など、レンブラントの絵画の特徴を文字化します。AIとのコミュニケーションの楽しいところであり、難しいところですね。

【AI】AIに画像を与える

Rucako

次にAIに対して画像による指示を与えます。先ほど3Dで生成した6種類の画像から、今回は3種類を使用しました。

kirari

最初にライティング込みの画像、次に骨(ポーズ)の画像、最後にカメラからの距離の画像をセットしました。

画像からAIが画像を生成する方法に興味がある方はこちらもご覧ください。
知識ゼロからの【Stable Diffusion Web UI 】#3 画像から画像を生成しよう 世界一乱暴な画像生成AIの使い方ページはここです。 元画像 img2img生成画像 このページは「乱暴な説明でもよいのでとりあえず画像生成AIを体験したい」という方を対象…

【AI】画像を生成する

Rucako

画像生成した結果はこちら(右側)です。3Dで作ったポーズを崩さずにAIが細部を描き込んでくれましたね。

kirari

3Dの私たちは固い印象だけど、手描きの柔らかさが出て女性っぽい印象が付加されましたね!!

Rucako

心配していた指の表現も破綻がなくて安心しました。

【AI】生成画像の確認

【3D生成画像】
【AI生成画像】

画像の高解像度化

kirari

最後に画像を大きくします。キービジュアルは印刷物用画像なので高解像度化は必要な作業ですね。

Rucako

具体的な方法は別ページにまとめました。興味がある方は是非ご覧ください。

小さな画像を高解像度化する方法
知識ゼロからの【Stable Diffusion Web UI 】最大16倍!Ultimate SD Upscaleで画像を拡大する 知識ゼロからの【Stable Diffusion Web UI 】第5回目です。今回は、画像を美しく鮮明な高解像度に変換することができる、便利ツールUltimate SD Upscaleです。Ultimate…
元画像(832×1176)
8倍画像(6656×9408)を縮小

締めの言葉

kirari

今回のキービジュアルのメイキング解説は如何でしたか?

Rucako

実展示室は2024年4月14日に終了いたしました。お越しくださいました皆様誠に有難うございます。

kirari

今あなたがご覧になっているWeb展示室はアーカイブとして暫く公開継続いたします。このページを楽しんでいただければ私たちもとても嬉しいです。

【おまけ】OpenPose_HIK for Maya【free data download】

kirari

今回ControlNetの読み込みで使用したMaya用OpenPose用のオブジェクトデータを公開します。Human_IKにコンストレイントしてありますのでご興味のあるかたはリターゲットしてお使いください。

Download
maya Stable Diffusion 展示室
Departure Departure / Arrival exhibition

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