ここでは、実展示室【 Departure / Arrival 】で展示された画像の作り方を、短編動画”Departure”の主人公2人が解説します。


1枚目は、主人公の一人、キラリさんのお目覚めの様子です。



「目覚め」は今回の動画のテーマ素材です。



近年の画像生成AIの進化は目覚ましいですが、複雑な光と影の描写は、まだAIさんも苦手とする領域です。



ここではこのブラインド越しの朝日をどのように描写しているかを解説します。
3DCGによる画像生成
キャラクターと光の配置



キラリさんに投影された光の複雑な曲線は3DCGが描いてくれました。





画面左上にブラインドが確認できます。



はい。立体化されたキャラクターに直接光を当てるので、物理的に正確な光と影が再現できます、
光の要素を分割



この状態の画像を直接光(太陽光)と間接光(照り返し)に分けて画像生成します。









要素を分割して抽出できるのも3DCGの良いところですね。
AIによる画像生成



先ほどの間接光の画像を生成AIさんに渡します。





AIさんは上下さかさまの絵を描くのは苦手なので、一度ひっくり返してから、最後に画像を回転して上下逆の構図に戻しています。







生成後の画像です。



キラリさんの表情を生成AIさんがやわらかい印象に描いてくれましたね。


画像編集ソフトによる調整



最後に、画像編集ソフトで直接光の要素を追加します。





AIさんが生成した画像に対して、最初に3DCGで生成した直接光の画像をマスク(効果を部分的に適応する)情報として読み込みます。



Adobe Photoshopのレイヤーマスクという機能で、光の部分のみ露光量を上げます。







3DCGと画像生成AI。それぞれの得意なところを共同作業によってバランスよくまとめてもらえましたね。



画像製作者はこのように分業を適時行うことで、最終的に精度の向上、試行錯誤に時間の短縮につながるのではと考えています。
まとめ
画像生成AIを味方に表現の幅を広げよう



如何でしたか?画像生成AIにご興味を持った方がいらっしゃれば幸いです。



はじめての人のための、画像生成AIのはじめ方のページをご用意いたしました。





皆さんも3DCGと画像生成AIを活用して素敵な画を仕上げてくださいね。
企画展【 Departure / Arrival 】



このページは開催終了した企画展【 Departure / Arrival 】の為に製作されました。



Web展示室【 Departure / Arrival 】では、このページのほかにも展示物の制作過程(メイキング)や補足情報をお届けしているので併せてお楽しみください。


画像のアップスケール(拡大)の方法



展示期間中は只今ご説明した画像を、AIさんがB1サイズにアップスケールしたものをご覧いただくことが出来ました。



展示期間中ご来場頂きました皆様、誠に有難うございました!


音声ガイド



こちらは実展示室【 Departure / Arrival 】の為に作成された音声ガイドです。