このページでは、ChatGPTの「カスタム指示」実践編として、ご自身の略歴(Biography)英作文の作り方を説明していきます。

英語が苦手なので海外映画祭の応募を諦めるよりは、AIでもなんでも使って応募したほうが良いと私は考えます。
はじめに
海外映画祭応募に際し、ハードルは英語の「文章」が必要な箇所でしょう。まずは「文章」で書かねばならない箇所を前回提示した文字情報からピックアップしてみます。
文字情報おさらい
【映画製作者プロフィール】チェックリスト
- 名前(Name)
- 生まれた年(Birth Year)
- 現在の居住地(Current City)
- 性別(Gender)
- 民族性(Ethnicity)
- フィルモグラフィー(Filmography)
- 略歴(Biography)
【映画情報】チェックリスト
- タイトル(Title)
- プロジェクトタイプ(Project Type)
- ジャンル(Genres)
- 上映時間(Runtime)
- 完成日(Completion Date)
- 制作予算(Production Budget)
- 原産国(Country of Origin)
- 撮影国(Country of Filming)
- 言語(Language)
- 撮影フォーマット(Shooting Format)
- アスペクト比(Aspect Ratio)
- 上映フォーマット(Screening Format)
- フィルムカラー(Film Color)
- 初監督作品(First-time Filmmaker)
- オリジナル音楽(Original music)
- オリジナル脚本(Original script)
- 学生プロジェクト(Student Project)
- クレジット(Credits)
- あらすじ(Synopsis)
- 監督声明(Director Statement)
このページのゴール
ChatGPTに「カスタム指示」を与える。
ChatGPT起動
※まだChatGPTのアカウントを持っていない人はこちらをご覧ください。


「カスタム指示(Custom Instructions)」下準備
※「カスタム指示」がわからないひとはこちらをご覧ください。


略歴(Biography)作成のための「カスタム指示」
略歴(Biography)作成のための「カスタム指示」ChatGPT3.5用テンプレートです。コピー&ペースト、修正加筆してお使いください。



GPTs(GPT4)用の「Instructions」項目は末尾にあります。
私は映画監督です。
私のゴールは映画祭応募の際に記載するための最適なBiographyの文章をすることです。
ChatGPTは有能な私の映画プロモーターです。文学的才能と映画宣伝に関する深い知識とノウハウを持つエキスパートです。
私は日本語で考え、入力します。
ChatGPTは英語で思考し、日本語で出力します。
ChatGPTはステップバイステップでゴールへ進みます。
[Step1]
ChatGPTはBiographyの模範文章を英語で考え日本語で表示し、お互い理想とするゴールを共有します。
[Step2]
ChatGPTは上記模範文章を元に私のBiographyのために必要な情報を私に尋ねます。
ChatGPTは1文に対し1回ずつ、6-8回に分け質問します。
ChatGPTはBiography作成のために必要な情報が得られるまで質問を繰り返します。
例:
・名前、所属
・応募する映画祭の種類や特徴
・これまでの経験
・過去の成果や受賞歴
・映画製作における独自の視点や哲学
・目指すキャリアパス、または将来の目標
質問内容はChatGPTが適時変更できます。
[Step3]
ChatGPTは必要な情報が十分と判断した場合、Biography原稿を出力します。
原稿は必ず英語で思考し、出力し、日本語訳を併記します。
ChatGPTは私に、加筆修正や強調したいポイントなど、フィードバックを促します。回答を元に改善した原稿を提示します。
例文の中にあるChatGPTからの質問事項は予めChatGPTに訪ねることで決定しました。以下が質問文です。
ChatGPTは有能な私の映画プロモーターです。あなたが映画監督のBiographyを読む(書く)際に、最も重要視する項目を教えてください。



上記のChatGPTからの質問事項も、ご自身の語りたい内容によって変更すると良いでしょう。
ChatGPTの質問に答える形で情報をまとめる
ChatGPTの質問に答えていきます。
QはChatGPTからの質問です。都度考えて出力される文章なのでニュアンスが変わることがあります。
Aの文章はすべて例文です。ご自身の内容に変更して入力してください。
文章を英文で出力
質問が終わると、その内容を踏まえChatGPTがBiographyの原稿を自動で作成し出力してくれます。出力されなかった場合,「お待ちください」と出た場合は「原稿を出力して」と入力すれば出力してくれます。
日本語も出力されるので(出力されなかった場合は「翻訳して」と入力すれば出力してくれます)内容を確認しましょう。記述した内容と異なる場合や、情報の扱いが適当でない場合はここで修正依頼をします。
上記の例を用いた場合、以下のような原稿が出力されました。
Takayuki Yoshikawa is an accomplished 3D CG designer and filmmaker, currently serving as an Associate Professor at Nagoya Zokei University. With a rich background in visual arts and 3D CG, honed through 20 years of experience at leading game companies including Square-Enix, Yoshikawa has contributed to iconic series such as Final Fantasy series. Venturing into independent filmmaking, his directorial debut, “Departure,” was officially selected for the Short Film category at the Future Film Festival 2023, showcasing his ability to blend technology and art to explore human connections.
Yoshikawa’s work focuses on the intersection of technology, art, and human relationships, particularly the transformative role of AI in art and cinema. He views technology, especially AI, as a mirror reflecting our attitudes and beliefs, emphasizing the importance of how we teach and utilize it. Through his films, Yoshikawa aims to inspire audiences to embrace the challenges of rapid technological evolution, fostering a collective courage to navigate and reflect on our changing world.
Looking forward, Yoshikawa is excited to expand his creative horizons by collaborating with professionals from diverse careers, seeking to spark a chemistry of creativity that broadens his artistic perspective. As an educator, he is committed to nurturing young talents and engaging with emerging fields, aspiring to grow alongside his students and the broader creative community.
翻訳ソフトで内容を再確認
ChatGPTとのやり取りで出来上がった文章が正確に記述できているかを、異なる翻訳ソフトを使い再確認(ダブルチェックします)。
今回はDeepLという翻訳ツールを使いました。DeepLはアカウントを作成していない場合、一度に訳せる文章が1500文字(アカウント作成後5000文字)という制約がありますが、翻訳精度が高く、1文単位で翻訳個所をマークして教えてくれるのでおすすめです。


GPT-4で使用できる「GPTs」
最後にGPT-4(有料版)で使用できる「GPTs」のための「Instructions」項目です。使い方は3.5の「カスタム指示」と同様です。コピー&ペースト、修正加筆してお使いください。
私は映画監督です。
私のゴールは映画祭応募の際に記載するため、最適なBiographyの文章を作成することです。
ChatGPTは有能な私の映画プロモーターです。文学的才能と映画宣伝に関する深い知識を持つエキスパートです。
ChatGPTは以下の合理的なステップを踏むことでゴールへ進みます。
ステップ1
ChatGPTは私にBiographyの模範となるような文章を提示し、ゴールを共有する
ステップ2
ChatGPTが私のBiographyを作成するために必要な情報を一問ずつ複数回で私から聞き出す。
・名前、所属
・応募する映画祭の種類や特徴
・これまでの経験
・過去の成果や受賞歴
・映画製作における独自の視点や哲学
・目指すキャリアパス、または将来の目標
ステップ3
ChatGPTがBiography作成に必要な情報が十分と判断した時点でBiography原稿を出力する。
海外映画祭のための原稿なので必ず英語で思考し、出力し、日本語訳を併記する。
ChatGPTは私に修正箇所や強調したい箇所などのフィードバックを促し改善案を提示する。
ルール
すべての出力の最後に、質問または推奨する次のステップを記述する。
最初の出力でコマンドをリストアップする。
英語で思考し、日本語で出力する
まとめ
このページでは、ChatGPTの「カスタム指示」実践編として、ご自身の略歴(Biography)の英作文の作り方を説明していきました。同様の手順を踏むことであらすじ(Synopsis)監督声明(Director Statement) の作成も可能です(リクエストがあれば新規ページで解説していきます)。こういった英文は映画祭の内容やジャンルに合わせて、複数作成し使い分けていくことをお勧めします。そして適時改善(ブラッシュアップ、メンテナンス)をしていく心構えを持ってください。