🔰【Mixamo】使い方を知ろう！自作モデルを簡単に動かそう！

　今回はMixamoの使い方。ご自身のモデルを自動で動かすための手順を説明します。初めてキャラクターモデリングを完成させた皆さんを対象にしています。

Mixamoを使ったTipsは過去にいくつか紹介しましたが、今回はMixamo初心者が、迷わず使いこなせるように情報を一つにまとめました。重複する内容もありますが、知っている箇所は読み飛ばすなどして各自うまく利用して頂ければ幸いです。

Mixamoとは？

Mixamoは、Adobeが提供する3Dモデリングとアニメーションのためのオンラインプラットフォームです。
ゲーム開発や映画制作など、さまざまなクリエイティブなプロジェクトに利用されています。

• 自作した3Dモデルに簡単にスケルトン（骨格）を設定できます。
• 600種類以上のモーションテンプレートから好きなものを使用できます。
• スケルトンとアニメーションがついたデータをダウンロードして、様々なソフトウェアに読み込めます。
• 約100種類のキャラクターに好みのアニメーションをつけてダウンロードすることも可能です。
• 全ての機能は無料で利用できます。
• 動画やゲーム制作において商用利用も可能です。

作業ステップ

STEP

キャラクターモデルの書き出し

スケルトン（骨）がない状態の自作キャラクターモデルを.fbx形式で書きだします。

STEP

キャラクターにスケルトンを追加

Mixamoでキャラクターを読み込みスケルトン（骨）を自動で追加します。

STEP

スケルトン付きキャラクターモデルを動かす

Mixamoでスケルトン（骨）を追加したキャラクターをMayaで読み込みコントロールリグ（ポーズやアニメーションを付ける為のハンドル）を設定します。

STEP

アニメーション付きキャラクターの書き出し

STEP3の工程直後のMixamo画面に戻って、アニメーションが付け、ダウンロード（書き出し）を行います。

STEP

アニメーション付きキャラクターの読み込み

Mixamoでアニメーションを追加したキャラクターをMayaで読み込み、再生状態を確認します。

STEP 1 : キャラクターモデルの書き出し

Mixamoにはフリーで使用可能なキャラクターが多数用意されています。
今回は用意されたキャラクターは使用せず、自作のキャラクターを使ってMixamoでセットアップ（骨入れと肉付け）を行います。

ここではモデルを【Autodesk Maya】で書き出しますが、【Blender】などでも応用可能です。是非チャレンジしてみてください。

モデルの確認

・キャラクターモデルに5角形ポリゴンや重複するポリゴンなどの破綻がないか
・関節部分に適切なエッジ分割がされているか
・ボーンやブレンドシェイプなどの情報が追加されていないか
・キャラクターが頭、体、腕、脚の領域を区別できる人型であるか
・キャラクターに大きな追加の付属物や道具が付いていないか
・キャラクターがシーンの中央に配置されているか

モデルが適切な状態かを確認します。Mixamoは、人型キャラクターに対してのみ機能します。

モデルを.fbx形式で書きだす

モデル(複数OK)を全て選択し
ファイル　＞　選択項目の書き出し
を選びます。

【ファイルの場所：】【ファイル名：】を任意で指定します
【ファイルの種類：】FBX exportを指定します
右側のオプションは特に変更の必要はありませんが、
【▼組み込みメディア】　☑組み込みメディア
にすると、Mixamoでモデルを読み込む際にテクスチャが反映されます。

テクスチャファイルが複数ある場合や大きい場合はMixamoでモデルを読み込む際にエラーが発生するので、組み込みメディアのチェックを外します。

STEP 2 : キャラクターにスケルトンを追加

サイトログイン

Mixamoのサイトにログインします。

Log in（Sign in)

Log inボタンを押します。

Email address（メールアドレス）を記入してContinueを選択します。

パスワードの入力、２段階認証プロセスなどがありますので、指示に従いLogInしてください。

職場や学校のアカウント（メールアドレス）ではログイン出来ないので、SignUpで個人のADOBEアカウントを作成してください。Substance 3D Community Assets でも要求されるのでこのタイミングでの作成をお勧めします。

Sign Up

ADOBEアカウントをおもちでないかたはSignUpfor Freeを選択します。
作成方法はオレンジ色の文字をクリックすると表示されます。

↓アカウントの作成方法はここをクリック↓

ADOBEアカウントを作成するためにメールアドレス（gmailでOK）とパスワードを設定します。
ADOBEからのメールを受け取るために使用します。

個人情報を入力してCreate Accountをクリックします。
Webページに戻ります。

しばらくすると設定したメールアドレスに上記のメールが届きます。届かない場合は迷惑メールを確認しましょう。
メール内のリンクthis verification linkをクリックします。

リンク先ではCreate Accountで設定したパスワードを入力します。
Continueをクリックしてください。

これでADOBEアカウントの取得が完了しました。
Continueをクリックしてください。
Web画面に戻ります。

Mixamo 画面レイアウト

ログインが完了すると以下のような画面になります。Mixamoのメイン画面は非常にシンプルなレイアウトです。

キャラクタ/アニメーション 切り替え　選択

[Charactors]　[Animations]　それぞれのタブで、キャラクターとアニメーション、それぞれ多数の素材を切り替えることが出来ます。クリックすることで右側の確認画面に反映されます。

キャラクタ/アニメーション 確認

選択中のキャラクタ/アニメーションを確認できます。マウス操作でカメラ位置を変えることが出来ます。

画面左側のアイコンをクリックすることでスケルトン表示になります。ご自身のキャラクターに付加された骨構造を確認する際に便利です

オプション

左側サムネイルのレイアウト、画像の大きさ、アニメーションの有無を変更します。

入出力

モデルファイルをMixamoに読み込み（アップロード）、書き出し（ダウンロード）モーションデータの修正を行います。

モデルの読み込み

画面右側のUPLOAD CHARACTER をクリックします。

ご自身のモデルデータ（.fbxファイル）を直接ウィンドウにドラッグ＆ドロップします。

通常は10秒程度で完了しますが、ファイルサイズやネットワークの状況により数分かかる場合もあります。

エラーが出る場合

・ファイル形式がFBX、OBJ、ZIPであることを確認
・ファイルのサイズが大きすぎないかを確認
・モデルにボーン（スケルトン）が入っていないかを確認
・テクスチャが複数ある場合や大きい場合、FBXを書き出しの際、組み込みメディア（メディアの埋め込み）をオフにします。
・ネットワークが混雑している場合は少し時間をおいて再度チャレンジ。

モデルの方向を確認

読み込みが完了するとMixamoはキャラクターを正面で表示します。

①キャラクターが正面を向いていない場合は上記矢印キーで方向を変更します。
②キャラクターが正面を向いた状態で NEXT をクリックします。

マーカーの配置

各部位にマーカーを置きます

〇あご
〇手首
〇ひじ
〇ひざ
〇股

☑Use Symmetryキャラクターが左右非対称の場合はチェックを外します。
Skeleton LOD キャラクターの指関節の数を簡略化できます（カッコ内はボーンの総数です）。

右側のお手本画像を参考にマーカーをドラッグ＆ドロップで配置します。
Use Symmetryに☑が入っている場合、左右対称のマーカーは片方に追従します。どちらか一方を置けばOKです。

NEXT をクリックします。

骨付け、肉付け中です（魔法の時間）。
しばらく待ちます。

エラーが出る場合

モデルの手足が 3 本以上ある場合や、翼や尾を持つ場合、髪や衣服が大きい場合など複雑な場合、エラーが出ることがあります。
マーカーの位置を変更しても改善しない場合はモデルの形状を簡略化してアップロードし直しましょう。

結果確認

キャラクターモデルが規定モーションで動き出せばセットアップ完了です！
動きの状態から関節の位置などを確認します。
変更したい場合は BACK で再設定を行います。問題なければ NEXT をクリックします。

Tポーズでの書き出し

作成したスケルトン（骨格）情報を含んだキャラクターモデルを、Maya、Blender、UnrealEngineなどの他のソフトで読み込むためのデータとして書き出し（ダウンロード）します。
ポージングやアニメーションを他のソフトで付けたい場合はTポーズの状態で書き出し（ダウンロード）を行います。

FBXファイルをダウンロード

FBX形式のファイルはモデルデータ以外にもスケルトン（骨格）の情報も含めた状態で入出力が可能です。

キャラクターがTポーズであることを確認して DOWNLOAD をクリックします。

アニメーションが読み込まれている場合は
左側の×ボタンを押すと
アニメーションがリセットされ
Tポーズに戻ります。

オプションウインドウが開きます。
Format：
FBX形式を使用するのでこのままの状態でOKです。
Pose：
T-Poseはオリジナルのモデルにアニメーションキーを追加して、Tポーズの状態を補正します。
Original Pose(.fbx)はアニメーションキーが打たれない、読み込み時と同じポーズになります。

DOWNLOAD をクリックします。

ブラウザ指定のダウンロードフォルダにファイルが作成されます。

STEP 3 : スケルトン付きキャラクターモデルを動かす

Mixamoで骨と肉付けされたキャラクターを【Autodesk Maya】で読み込み（インポート）します。
Tポーズで読み込むことでHumanIK（後述）によるコントロールリグ（ポーズやアニメーションを付ける為のハンドル）が設定できます。

MayaでTポーズの読み込み

Maya画面に移動します。FBX形式のファイルを読み込みます。
FBX形式のファイルはモデルデータ以外にもスケルトンの情報も含めた状態で入出力が可能です。

ファイル　＞　読み込み

Mixamoからダウンロードした.fbxファイルを指定します。

スケルトン（骨）が入った状態で読み込まれました。
ビュー―ポートの　シェーディング　＞　☑ジョイントのX線表示
でスケルトンの位置が確認できます。

コントロールリグ（HumanIK)の設定

詳しくはこちら

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キャラクタの定義

①右上の人型アイコンを押してHumanIKのウインドウを開きます
②キャラクタ定義を作成

①アウトライナからmixamorig:Hipsを選択します
②HumanIKの　 アイコンをクリックします。
③Load Skeleton Difinitionウィンドウで、
Template:HIK
Macth all bones with prefix:のボックスが mixamorig:であることを確認してOKを押します。

骨に緑色が付きました。Mixamoが作成したスケルトンの構成をHumannIKが受け取りました。

所々黄色なのは腕の位置が完全に平行になっていない為です。目測でTポーズを維持できているので今回はこのままの状態で構いません。

コントロールリグの作成

①HumanIKウィンドウのソース：のボックスをクリック
②コントロールリグを選択します。

コントロールリグが自動で作成されました。
赤い部分がハンドルです。青い+を移動させることで関節の角度を変えることが出来ます。
ハンドルを選択して移動、回転を行うことでキャラクターのポーズを自由に変更できます。
HumanIK側の人型の画像をクリックすることでも同じ位置のハンドルを選択することが出来ます。

操作方法を詳しく説明すると長くなりますので、ここでは言及しません。
今回は各自で色々試しながらご自身のキャラクターが自由に動く姿を楽しんでください！

STEP 4 : アニメーション付きキャラクターの書き出し

Mixamoでは、アニメーションが付いた状態で書き出し（ダウンロード）も勿論可能です。
ここからは、Step3の工程直後のMixamo画面に戻って、アニメーションの付加方法を出力方法について説明します。

アニメーションの指定

①タブをアニメーションに変更します
②お好きなアニメーションをクリックします（今回はCapoeiraを選択しました）

ビューでキャラクターの動きを確認します。
右側のスライダーバーで動きを大きさや速度、腕の位置などを微調整できます。

一番下の「□ Mirror」は鏡面反転のチェックボックスで、動きが左右反転します。ゲーム制作の際、有難い機能です。

FBXファイルをダウンロード

① DOWNLOAD をクリックします。
②オプションボックスです。
Skinでアニメーションスケルトンのみか、キャラクター＋アニメーション（With Skin)かを選ぶことが出来ます。
それぞれお好みで指定の上 DOWNLOAD をクリックします。

ブラウザ指定のダウンロードフォルダにファイルが作成されます。

STEP 5 : アニメーション付きキャラクターの読み込み

ダウンロード（出力）したアニメーション付きのキャラクターモデルのデータを再び【Autodesk Maya】で読み込み、Maya上でアニメーションを確認します。
FBX形式のファイルはスケルトン情報と共にアニメーション情報も入出力が可能です。

Mayaでの読み込み

Maya画面に移動します。

ファイル　＞　読み込み

Mixamoからダウンロードした.fbxファイルを指定します。

再生してアニメーションを確認できます。

モーションを修正したい場合はこちら

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まとめ

　今回は初めて自作キャラクターモデルを完成させた皆さんを対象に、Mixamoを使い、ご自身のモデルを簡単に動かすための手順を説明しました。

特に3DCG初心者の皆さんにとって、セットアップは敷居が高いものです。まずはMixamoのような機能を使うことでポージングやアニメーションを付加し、ご自身のキャラクターが自動で動く様子に感動してみてください。

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