今回はMeta Quest(メタ クエスト)でVRプロジェクトを開発するために必要な手続きについて、手順を説明します。
「開発者モード」有効化の準備
Meta Quest Linkでのアカウント作成などの初期設定は下記をご覧ください。

Meta Developer Organizationへの登録
Meta Horizon(メタクエスト用アプリ)で開発者モードを有効化
という2つの作業を行います。
- 二段階認証(SMSの受信できる電話番号)の設定
- 組織名の設定
- 規約への同意
- お使いのスマートフォンとの連動
という手続きが必要になります。
PC環境(ここではWindowsを使います)とスマートフォン(Android,iphoneどちらでもOK)をご用意ください。
Meta Developer Organizationに登録
Meta Developer Dashboard にアクセス
開発者モードを有効にするためには、Metaの[開発者組織(Developer Organization)]に登録する必要があります。登録手順は以下の通りです。
Meta Developer Dashboard にアクセスします。

前回作ったMetaアカウントでログインします。
パスワード認証とメールアドレスによる6桁の認証を行います。
Meta Quest開発者アカウントの認証

ログインするとMeta Quest開発者アカウントの認証が求められます。
テキストメッセージによる二段階認証を設定します。設定をクリックします。

ブラウザの新しいタブが開きます。
「パスワードとセキュリティ」ログインとリカバリー項目の「二段階認証」をクリックします。
二段階認証を設定

二段階認証を設定するアカウントを選択します。

ログインするとMeta Quest開発者アカウントの認証が求められます。
テキストメッセージによる二段階認証を設定します。次へをクリックします。

「電話番号を追加」します。ショートメール(SMS)を送ることが出来る番号を入力します。
次へをクリックします。

先ほど設定した電話番号に6桁のコードが書かれたショートメール(SMS)が送信されます。
入力して次へをクリックします。

二段階認証がオンになったことと情報変更の際のルールが表示されます。完了をクリックします。
開発者アカウントの承認の確認

ブラウザの前のタブに戻ります。
開発者アカウントの承認が完了しました。
という表示が出ればOKです。
「ホームに戻る」をクリックします。
新しい企業・組織を作成
開発者として登録する際の組織名を登録します。開発したVRコンテンツをストアで公開、販売する際の団体名になります。公開を目的としない開発であれば名称は公表されませんが、IDなので名称は他の機関と重複しない必要があります。
組織名を記入

右上の
組織を作成をクリックします。

「組織名」を入力します。
ユニーク(固有)である必要があります。
VRエクスペリエンス開発の為の機能にアクセスするため、規約の確認と同意を促されます。
☑理解しましたチェックの後
送信をクリックします。
規約に同意

「開発者機密保持契約」がポップアップされます。
ChatGPTなどに読み込んで、要点と問題点を理解しましょう。
左下にチェックを入れて
送信にチェックを入れます。
ChatGPが指摘した要点と問題点(ここをクリックすると表示されます)
このNDA(機密保持契約)は、Meta Platforms Technologies, LLC(以下「MPT」)と契約者(「あなた」または「あなたの会社、団体、その他の組織」)の間で、MPTやその関連会社から提供される機密情報の取り扱いに関する重要な条件を定めています。契約者がMPTのプラットフォームを利用する際、またはMPTの機密情報を受け取る際には、このNDAに同意する必要があります。
要約
- 機密情報の定義:MPTやその関連会社が提供する非公開情報で、文書で機密と明示されるものや、情報の性質から機密とみなされるものが該当。事業計画、技術情報、知的財産、価格戦略などが含まれる。
- 機密情報の除外:すでに知っていた情報、独自に開発した情報、第三者から合法的に取得した情報、または公に知られている情報は機密扱いされない。
- 義務:機密情報は第三者に開示せず、MPTとの目的にのみ使用する。漏洩や不正利用が発覚した場合は直ちにMPTに通知する。
- 代理人への開示:必要な範囲で従業員や契約者などに機密情報を開示できるが、その場合もNDAの制限を遵守させる必要がある。
- 法的な開示:法的な要求に応じて機密情報を開示する場合、事前にMPTに通知し、保護措置を取るために協力する。
- 無保証:提供される機密情報に対して保証はなく、情報が「現状のまま」提供される。
- ライセンスの不許可:NDAによって、特許や著作権などの知的財産権が付与されるわけではない。
- 機密情報の返還または破棄:MPTからの要請があれば、機密情報を破棄または返還する義務がある。
- 全体合意:このNDAは他の口頭での合意をすべて覆すが、以前に締結されたNDAがある場合、その内容は引き続き有効。
問題点
- 一方的な制限:契約者はMPTの機密情報を非常に厳格に管理する必要があるが、MPT側に対する契約者の利益を保護するための条項が少ない。
- 機密情報の定義が広範:機密情報の範囲が広く、契約者が意図しない情報まで機密として扱わなければならない可能性がある。
- 法的リスク:違反した場合、MPTは契約者に対して差し止め命令などの法的措置を取る権利があり、違反のリスクが高い。
- 無保証条項:提供される情報に対して一切の保証がないため、契約者が受け取った情報が不完全または不正確でも責任を問えない。
- 複製・使用の制限:契約者が機密情報を使用して製品やサービスを開発する際には、非常に制約があり、商業的な利用が困難になる可能性がある。

開発者登録が完了しました。
(「新しいアプリ」はこれから開発するのでまだありません)
左下の組織・団体名を確認します。
ウィンドウを閉じます。
以上でPC環境での設定は終了です。
次に、お使いのスマートフォンでの作業を行います。
Meta Horizon(メタクエスト用アプリ)で開発者モードを有効化
Meta Quest 3本体の開発者モードを有効にするには、お使いのスマートフォンにMeta Horizonというアプリをインストールして「開発者設定」をオンにする必要があります。
Meta HorizonはMeta Quest Linkのスマートフォン版のようなアプリです。
Meta Horizonのインスロール

お使いのスマートフォンからApp Storeなどのインストーラーアプリを開き、検索欄で「meta horizon」と入力します。
Meta Horizonを「入手」します。

アプリのインストールが開始されます。
完了後「開く」を選択
Meta Horizonのログイン

「Metaアカウントでログインまたはアカウント作成」の画面です。
Facebook,Instagramのアカウントの下の
「メールアドレスで続行」を選択

「メールアドレスを入力」画面
既に登録済みのMetaアカウントのメールアドレスを入力します。
次へを選択

「メールを確認してください」画面
Metaアカウントのメールアドレスに確認メールが届きますので本文内の6桁の番号を記述します。
メールが届かない場合は「コードを再送信」するか、迷惑メールフォルダを確認します。
次へを選択

「Metaアカウントを認証」画面
SMSを送信にチェックを入れて
次へを選択

Metaアカウントに紐づかれた電話番号にショートメール(SMS)が届きます。
本文内の6桁の番号を記述します。
次へを選択
個人設定

Metaアカウントでログインが完了しました。
メイン画面です。
画面下のご自身のアイコン画像を選択

プロフィール画面です。
右上の
設定ボタンを選択
「メニュー」画面です
デバイスの管理
※お使いのVRデバイスがONになっていることを確認します。

ペアリング済みのVRデバイスが表示されます
VRデバイスを選択します。
表示されない場合は、
「新しいデバイスを接続」を実行し
VRデバイスを選択、ペアリングを完了させてください。
スマートフォンとVRデバイスが同じWi-Fiネットワークに接続していることを確認します。
デュアルバンドネットワークを使用している場合、同じ周波数帯に接続する必要があります。

お使いのVRデバイスが表示されます
「デバイスを管理」
「ヘッドセットの設定」を選択
開発者モードの設定

「ヘッドセットの設定」画面
を選択します
この画面がグレーアウトされている場合
「Meta Quest開発者アカウントの認証」の確認を行います。

「開発者設定」画面
スイッチをオンにして開発者設定を有効化します
Meta Questを再起動してください。
これで開発者モードが有効になります。
以上で「開発者モードの有効化」の手続きは終了です。お疲れ様でした。
まとめ(今後のステップ)
今回はMeta Quest(メタ クエスト)でVRプロジェクトを開発するために必要な手続きについて、手順を説明しました。
上記の手順で、Meta Questを使いUnreal EngineやUnityなどのゲームエンジンを使ったVRソフトの開発環境が整いました。
UnityやUnreal Engineといったアプリ開発環境で.apkファイルを開発しましょう。
そして、自身のMeta Questに.apkファイルをインストールして実行することができます。Mobile VR StationやMeta Quest Developer Hub(MQDH)といったアプリを使用して、お好みの.apkファイルを楽しみましょう。