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動画作成方法Step1:連番画像ファイルをレンダリングする【Maya】

2025 2/24
2025-02-24

ここでは、Mayaで作成したアニメーションを動画ファイルにする方法について説明します。

通常3DCGでアニメーション動画を作成する際には、直接動画形式(例: MovやMP4)でレンダリングは行わず、1フレームごとに独立した連番画像ファイルとして書き出した後動画編集(コンポジット)ソフトを使用して動画形式に変換(エンコード)する2ステップを踏みます。

Step1としてMayaのArnoldを使用して連番画像を「シーケンスレンダー」で書き出しする方法を解説します。
Step2としてAfterEffects、MediaEncoderを使用して連番画像をmp4ファイルに変換します。

何故動画ファイルではなく連番画像ファイルを作成するのか?

連番画像でのレンダリングは、動画形式を直接レンダリングする方法と比べて、以下の利点があります。

  1. 画質の柔軟な編集が可能
    連番画像でのレンダリングでは各フレームが個別の画像として出力されるため、After EffectsやPhotoshopなどでフレーム単位の修正が容易に行えます。動画形式では個別フレームの修正が難しくなります。
  2. レンダリングフォーマットの柔軟性
    高品質な画像フォーマット(例: EXRやTIF)で書き出すことで、色深度やダイナミックレンジの情報を保持できます。これにより、後処理時の画質劣化を防ぎます。
  3. エンコードを後回しにできる
    動画ファイルへのエンコードは時間がかかり、レンダリングと同時に行うと負荷が大きくなります。連番画像でのレンダリングなら、レンダリング後に必要に応じて動画形式に変換することで効率よく作業できます。

今回例にするアニメーションは非常に簡易的なものなので、2ステップを踏むメリットはありませんが、今後の為に連番画像での動画制作に慣れておきましょう。


Contents

FPSの確認

アニメーション作成の際、フレームレート(FPS:Frames Per Second)を適切に設定します。ここでは映画や一般的なアニメーション制作で使用することを想定して、FPSを24に設定します。

画面下部の「時間(Time)」の項目で、ドロップダウンメニューから24fps(Film)を選択します。

アニメーションの設定

アニメーションを設定します。オブジェクトやカメラが動くアニメーションを作成します(今回は24fps,32フレームの歩くアニメーションです)。


Arnoldレンダラーの設定

レンダリング設定ウィンドウを開きます。

メニューからレンダリングを選択
「レンダー> レンダー設定 (Renderi> Render Settings)」を選択。

レンダラーをArnoldに設定

「使用するレンダラ (Render Using)」のドロップダウンリストで「Arnold Render」を選択します。


共通(Common) タブの設定

共通(Common) タブ を選択し、設定を次のように変更します:

▼ファイル出力
 ファイル名プリフィックス: Animation_walk(任意で)
 イメージ フォーマット(Image Format)」: PNG
 フレーム/アニメーション 拡張子: 名前.#.拡張子
 フレームパディング: 4(連番数字の桁数)
上記設定でAnimation_walk.0001.png のようなファイル名になります。

▼Frame Range
 開始フレーム: 1
 終了フレーム: 32
(アニメーションをレンダリングする範囲を指定します)

▼レンダリング可能なカメラ
 Renderable Camera:camera1
レンダリング用カメラを選択してください。
※シーケンスレンダーでレンダリングを行う為、レンダリングカメラは後に再設定します。

▼イメージサイズ
 幅 (Width):  1024
 高さ (Height):  1024


補足情報: 連番ファイルのフォーマットについて

Mayaでのシーケンスレンダー出力時、以下のフォーマットを選択することが一般的です。

  • EXR (OpenEXR): 高ダイナミックレンジ(HDR)対応。特にZ-Depthなど追加チャンネルを使用する際は1ファイルで一括管理できるので推奨。デメリットとしてデータ容量が大きい。
  • PNG: 軽量かつ汎用性が高い。
  • TIFF: 高品質の画像に最適。

連番画像のフォーマットによってAfter Effectsでの処理時間や必要なディスク容量が変わるため、プロジェクトの規模に応じて選択してください。

レンダリング品質の設定

続いてArnold Renderタブを選択します。

「Sampling (サンプル設定)」を調整します:

Camera (AA): 4
レンダリング結果のクオリティが上がります。
レンダリング画像がざらつく場合、必要に応じて数値を上げます。
レンダリング時間が倍増されますので多くても6程度にとどめます。

他のサンプル(Diffuse, Specular, Transmissionなど)は各要素ごとに細かくクオリティを調節することでレンダリングの品質と時間を最適化します。今回はデフォルト値で問題ありません。


カメラと画面レイアウトの設定

カメラの設定

レンダリング用カメラを選択または作成します


メニューから
パネル > パースペクティブ > カメラ名 (Panels > Perspective > Camera Name)
を選択して、レンダリングするカメラを確認します。

画面のレイアウト

「解像度ゲート」のアイコンをクリックします

解像度(今回は1024*1024)に合わせたフレーミングの枠が表示されます。
レンダリング画像の位置になります。
枠に合わせてカメラの位置を決定します。

シーケンスレンダリングを実行

シーケンスレンダーの設定

メニューから
「レンダー > シーケンスレンダー (Render > Sequence Render)」
右側のオプションボックスを選択します。

レンダーオプション
 現在のカメラ:カメラを指定します。
 代替出力ファイルの場所:ファイルパスを指定します。
  レンダリングされた連番画像が、以下のパスに保存されます:

シーケンスをレンダリングして閉じるをクリックして、レンダリングを実行します。

レンダリングの進捗状況を確認


スクリプトエディターやArnold Render Viewで進捗をモニターします。

レンダリングが出来ない場合の対処法

使用しているファイルやテクスチャ、パス(フォルダ)に2バイト文字(例えば「ドキュメント」「デスクトップ」などの日本語)が含まれている場合、エラーになります。全て1バイト文字(英文字)であることを確認しましょう。

連番画像の確認

代替出力ファイルの場所で指定したファイルパスを確認します。


これで、MayaのArnoldを使ったシーケンスレンダリングの設定は完了です。



Step2ではAfter Effectsを使って動画化していきます。

Next Step
動画作成方法Step2:連番画像ファイルからmp4ファイルを作成する【AfterEffects】 MayaのArnoldでレンダリングした連番ファイルをAfter Effectsで動画にする方法について説明します。 前回はStep1としてMayaのArnoldを使用して連番画像を「シーケンスレ…
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Arnold maya sequence render
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