🔰知識ゼロからの【Substance 3D Painter】#2 Substance 3D Community Assetsを利用してタイリングテクスチャを作成する

今回はSubstance 3D Community Assetsの紹介と、ダウンロード方法を説明
UnrealEngine5に読み込むためのテクスチャファイルをAdobe Substance 3D Painterでかきだします。

Substance 3D Community Assetsとは

Substance 3D Community Assetsは、Substance 3Dコミュニティによって作成されたSubstance 3Dアセットをダウンロードし、共有するためのプラットフォームです。

SubstanceがAllegorithmic社だった時代を知る皆様は、Substance ShareのAdobe版と考えると良いでしょう。 
コミュニティのクリエイターから提供されるアセットを利用したり、自分のアセットを提供してコミュニティに貢献することが可能です。
Substance 3D Community Assetsにアップロードされたアセットは、個人プロジェクトと商用プロジェクトの両方で無料で使用できます。

タイリングテクスチャとは

主に地面や壁などの面積の大きい場所に貼り付ける繰り返し（タイリング）処理がされたテクスチャです。

ご自身で撮影した画像はPhotoshopなどで繰り返し可能な状態に加工が必要ですが、Substance 3Dのアセットはほとんどが繰り返し前提の加工がされています。

【Substance 3D Community Assets】

Substance 3D Community Assetsサイトに移動します。

ログイン

Adobeアカウントでログインする必要があります。右上のログインボタンを押します。

Email address（メールアドレス）を記入して続行を選択します。

パスワードの入力、２段階認証プロセスなどがありますので、指示に従いログインしてください。

職場や学校のアカウント（メールアドレス）ではログイン出来ないので、アカウントを作成で個人のADOBEアカウントを作成してください。

アカウントを作成

ADOBEアカウントをおもちでないかたはログイン画面でアカウントを作成を選択します。
作成方法はオレンジ色の文字をクリックすると表示されます。

ここをクリックすると表示されます。

ADOBEアカウントを作成するためにメールアドレス（教育機関発行のメールが望ましいですがgmailでもOK）とパスワードを設定します。
ADOBEからのメールを受け取るために使用します。

個人情報を入力してCreate Accountをクリックします。
Education – Substance 3DのWebページに戻ります。

しばらくすると設定したメールアドレスに上記のメールが届きます。届かない場合は迷惑メールを確認しましょう。
メール内のリンクthis verification linkをクリックします。

リンク先ではCreate Accountで設定したパスワードを入力します。
Continueをクリックしてください。

これでADOBEアカウントの取得が完了しました。
Continueをクリックしてください。
Education – Substance 3DのWeb画面に戻ります。

ログインの確認

ログイン（アカウントを作成）が完了しました。

様々な種類のアセットライブラリー

Substance 3D Community Assetsの主なライブラリーはマテリアルですが、様々な種類のライブラリーも一部アップロードされています。まだ数は足りていない印象ですが今後活気づいていくのを期待します。

スマートマテリアル

静的モデル（スタティックメッシュ）

静的モデルの中には家具や建物のほかにキャラクターモデルも含まれています。これらを元にSunstance３DPainterのマテリアル作成の練習をするのも良いでしょう。

マテリアルを検索する

今回はUnrealEngine5のランドスケープ（地形）で使用する地面テクスチャを探します。

種類タブを「マテリアル」に。ボックスに「grass」と入力します。

14のマテリアルがヒットしました。適切なマテリアルがないか確認します。

マテリアルのダウンロード

今回は上記二種類のマテリアルをダウンロードします。
右上のファイルをダウンロードをクリックしてご自身のローカル環境に保存します。

MyAssetsフォルダーの作成

ダウンロードしたファイルは専用のフォルダーを作成して一括管理します。
Substance 3Dのアセットは容量が大きいのでソフトウェアはアセットを直接読み込まずパス情報のみを参照します。

読み込んだ後にファイルを移動したり消去してしまうとSubstance 3Dから消えるので注意してください。

【Blender】

Substance 3Dではマテリアルを読み込むためにメッシュが必要になるので、BlenderでPlaneを作成します。皆さんの作りやすいソフトで構いません。

Planeオブジェクト作成

BlenderでPlaneを作成します。すでにUVも０-１の大きさで展開済みなので特に修正の必要はありません。

.FBX形式でエクスポートします。

【Adobe Substance 3D Painter】

新規作成

ファイル　＞　新規
新しいプロジェクトを作成します。

ファイル：で先ほどBlenderで作成したPlaneを読み込みます。テクスチャの解像度を4096にします。

Planeが読み込まれた状態です。

テクスチャセットの名前を変更します。こちらはテクスチャファイルの名前に影響します。

マテリアルアセットの読み込み

Substance 3D Community Assetsからダウンロードしたマテリアルを読み込みます。

ファイル　＞　リソースを読み込み

「リソースを追加」をクリック。先ほどのファイルを指定します。

未定義の箇所はBasematerialを指定
リソースの読み込み先：ライブラリ「your_assets」

読み込みが完了しました。

以後はカテゴリから「Your Assets」を選ぶと表示されます。

マテリアルをメッシュに適用する

メッシュに適用したいマテリアルをドラッグ＆ドロップします。

適用されました。今回は修正を加えずそのまま書き出しますが、必要な場合は適時修正を加えてください。

テクスチャを書き出し

テクスチャファイルを描きだします。

ファイル　＞　テクスチャの書き出し

ショートカット [Ctrl] ＋ [Shift] ＋ [E] でもOK

出力テンプレートを変更します。様々なDCCツール、ゲームエンジンなどに最適化されたテクスチャのテンプレートを選ぶことが出来ます。今回はUnrealEngine5で使用できるUnrealEngine4(packed）を選択します。
出力内容は以下の方法でカスタマイズが可能です。

出力テンプレート詳細パネル

画面左上の「出力テンプレート」をクリックすると詳細パネルが開き、出力結果をカスタマイズすることが出来ます。
縦軸がファイルの種類
横軸で属性を指定します。

左上の ボタンで複製、＋ボタンで追加が出来ます。
最適な状態のテンプレートを複数用意することをお勧めします。

ファイル名
＄以降が変数になっており、定義されたそれぞれの名称を参照します。
$project：ファイル名
$mesh：メッシュ名
$textureSet：テクスチャセット名
$colorSpace：カラースペース
$udim：UDIM番号
追加,複製,削除
上の「作成」タブからマップの種類に沿ったファイルを追加できます。
ファイルの右側の で複製、×で削除が出来ます。
ファイル形式
ファイル形式を指定します。
マップ種類
右側のマップの種類を中央アイコンにドラッグアンドドロップすることで入れ替えが可能です。それぞれのチャンネルに対応した形式を選びます。

UnrealEngine4(packed）のデフォルトのテクスチャ内訳は、
・ベースカラー（アルファチャンネルに透明度）
・AO＋ラフネス＋メタリック（R,G,Bチャンネルそれぞれに1枚ずつ）
・ノーマルマップ
・エミッシブ（発光）
の4枚構成。,png形式で出力されます。

例：出力マップに「ベースカラー」を追加する方法

①上の「作成」タブから［RGB］をクリック
　→出力マップにRGBという名前のマップが追加されます。
②右側マップを入力リストから出力マップのRGBアイコンに[Base color]をドラッグ＆ドロップ
③プルダウンメニューが自動で開きます。[RGBチャンネル]をクリック

出力マップの名前はテクスチャのファイル名になりますので上のテンプレートに倣ってコピー＆ペースト後修正するかご自身の分かりやすい名前に変更してください。

書き出し

「設定」にもどり「書き出し」をクリックします。

「出力テンプレート」で確認した４枚のテクスチャが出力されます。「保存先ディレクトリを開く」で内容を確認します。
（Emmissiveは真っ黒なので実際に使用するのは３枚です）
「設定を保存」で終了します。

別テクスチャの出力

ここからは演習です。同じ手順でStoneGroundのマテリアルを適用し、テクスチャファイルを出力してください。ファイル名が重なると前のテクスチャが上書きされてしまうのでテクスチャセットの名前を忘れずに変更してください。

まとめ

今回はSubstance 3D Community Assetsの紹介と、ダウンロード方法、タイリングテクスチャの説明とUnrealEngine5に読み込むためのテクスチャファイルをAdobe Substance 3D Painterでかきだしました。まだAdobe Substance 3D Painterの性能を十分に発揮していないのですが、前回同様、作業の流れを確認するきっかけにして頂ければと思います。

今回作成したテクスチャは以下のページでUnrealEngine5のマテリアルに使用します。

今回作成したテクスチャをUE5で読み込む

🔰知識ゼロからの【Unreal Engine 5】＃3 Landmassでランドスケープを作成する ※このページではバージョン5.3.2を使用しています。今回は1回目のランドスケープ（地形）作成からステップアップします。 今回学ぶポイントは以下の3点です。 UnrealEng…