世界一乱暴な画像生成AIの導入ページへようこそ
このガイドは、AI画像生成の世界への第一歩として、特に技術に不慣れな方々、この春新たにノートPC(Windows)を手に入れた学生の皆さんを対象に、知識ゼロから画像生成AIを導入し、画像生成を楽しめるようになるまでを、可能な限り説明を圧縮して進めます。
このページの通りに進めれば、ご自身のノートPCでこの絵が生成できます。

無料で多機能!Stable Diffusion Web UI
紹介する画像生成AIは、「Stable Diffusion Web UI(Automatic1111)」です。無料で画像を生成できる点が大きな魅力です。AIによる画像生成は当たり外れがあり、大量の画像を生成して、その中から最適なものを選出する作業が発生します。であれば、生成に際し料金がかからないStable Diffusion Web UIは私たちの強い味方です。
さらに、Stable Diffusion Web UIは多機能です。「写真のような画像」から「アニメ調の画像」まで生成できますし、画像のサイズやスタイル、細かなポーズや表情の調整が可能で、お手本にしたい画像を読み込ませることもできます。
ご自身のPCで画像生成を楽しむための7ステップ
Stable Diffusion Web UIを動かすために必要です。
Stable Diffusion Web UIを常に最新最適の状態に保つ機能です。
画像を生成する機械です。
AIが学習した素材です。大事。
絵を綺麗に補正してくれます。
文字など不要な情報を削除し、変な人体になるのを軽減します。
Stable Diffusion Web UIでAIに画を描かせます。
始める前の確認: PCの性能チェック
まずこのページでは皆さんにWindowsPCを推奨しています。AI,CGを楽しむ場合Windowsのほうが費用対効果が高いからです。
最低限必要なスペックと推奨スペックは右側の
最低限必要なスペック
- CPU: Intel Core i5または同等のプロセッサ
- メモリ: 8GB RAM
- ストレージ: 10GBの空き容量
- OS: Windows 10, macOS Catalina, Linux (Ubuntu 18.04 LTS 以上)
推奨スペック
- CPU: Intel Core i7またはそれ以上の性能を持つプロセッサ
- メモリ: 16GB RAM以上
- グラフィックス: NVIDIA GTX 1080またはそれ以上の性能を持つGPU(画像生成速度を上げるため)
- ストレージ: 20GB以上の空き容量(大量の画像データを保存する場合)
STEP 1: Pythonのインストール
Stable Diffusion Web UIはPythonという言語で書かれています。はじめにPythonをインストールします。意味が分からなくても大丈夫です。インストール後はPythonという言葉は忘れてしまって構いません。
Pythonインストーラーのダウンロードサイトに移動
上のリンクをクリックしてPythonインストーラーのページに行きます。

このような画面のページに移動します。更に画面下にスクロールします。
Pythonインストーラーのダウンロード

「Files」という項の
Windows installer (64-bit)をクリックします。
ファイルのダウンロードが始まります。

ダウンロードが終わりましたら
「エクスプローラー(タスクバーの

)でダウンロードのフォルダまで移動します。
[python-3.10.6-amd64]というファイルがダウンロードされています。
インストーラーの実行
[python-3.10.6-amd64]を実行(ダブルクリック)します。

①「Add Python 3.10 to PATH」のチェックボックスを選択
②「Install Now]をクリック
インストール

インストール中です。進行状況バーが完了するまで待ちます。

Setup was successfulが表示されインストールが完了しました。
「Close」をクリックしてインストーラーを閉じます。
これでPythonのインストールが完了しました。
STEP 2: Gitのインストール
次に、Gitをインストールします。Gitは、Stable Diffusion Web UIをダウンロードするために使用します。Gitという言葉もインストール後は忘れてしまって構いません。
Gitインストーラーのダウンロードサイトへ移動
上のリンクをクリックしてGitインストーラーのページに行きます。
Gitインストーラーのダウンロード

Downloadをクリック
インストーラーが自動的にダウンロードされます。
インストーラーの実行

ダウンロードが終わりましたら
「エクスプローラー」から[ダウンロード]フォルダに移動してください。
Gitのインストーラーを実行します。

追加のオプションを選択する画面がいくつか表示されます。
何も変更せずそのままNextを押します(今回は合計15回Nextを押しました)。
インストール

インストール中です。進行状況バーが完了するまで待ちます。

インストール終了です。Finishを押してください。

自動でWebページが開きます。閉じてもらってOKです。
STEP 3: Stable Diffusion Web UIのダウンロード
Stable Diffusion Web UIをダウンロードする

Stable Diffusion Web UIを格納するフォルダを選択します。Web UIは大容量になります。もし、お使いのPCに「ボリューム(D:)」というドライブがあれば、そちらの使用をお勧めします。
Cドライブしかない場合は、ドキュメントなど作業しやすいフォルダを選んでください。

格納するフォルダに移動します。
フォルダ内で右クリック
「その他のオプションを確認」を選択してください。

「Open Git Bash here」を選択します。
下記の文字をコピーしてください。
git clone https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui.git

黒い画面でマウスの右ボタンクリック
Pasteを選んでください。

git clone https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui.git
がペーストされました。
エンターキーを押します。

全てのデータがコピーされたことを確認できたら閉じてOKです。

指定したフォルダに
[stable-diffusion-webui]フォルダが作成されたことを確認してください。

[stable-diffusion-webui]のフォルダの中に入ります。
下の方に
[webui-user]があります
これを実行(ダブルクリック)します

ダウンロードには時間が掛かるので、しばらく待ちます。
ダウンロードが出来なかった場合
右側の

①検索欄に「PowerShell」と打ち込みます
②Windows Power Shellアプリを起動します

python --version
と入力しエンターキーを押します。
pythonのバージョン(3.10.6)表示を確認できれば、インストールは成功です。git --version
と入力しエンターキーを押します。
Gitのバージョン表示を確認できれば、インストールは成功です。
バージョン表示が確認できない場合は再度インストールの手順を実行します。
Stable Diffusion Web UIの起動
起動確認

ダウンロードが完了するとブラウザが自動で起動します。
こちらがStable Diffusion Web UIの作業画面です。

ブラウザが自動的に開かない場合は、赤く囲った箇所(URL:より右側)をコピーしてご自身がお使いのブラウザのURL欄ににペーストします。
※この画面がStable Diffusion Web UIの本体です。作業中はウィンドウを閉じないようにご注意ください。
これで、Stable Diffusion Web UIのインストールと起動が完了しました。
画像を生成

①Stable Diffusion Checkpointの空欄をクリックして、文字が書かれたファイルを選択します。
②オレンジ色のGenerateボタンをクリック
③画像が生成されオレンジ色のGenerateボタンが再出現すれば成功です。
画像が生成されなかった場合
今回の最大のハードルと思って。是非越えてください。
右側の
画像が生成されずにボタンが【Generate】に戻った場合は、まずは以下を試していただくとうまくいく可能性が高いです。

① Settings をクリック
② Stable Diffusion をクリック
③ Upcast cross attention layer to float32
④ Apply Settings をクリック
ご自身の作業フォルダの[stable-diffusion-webui]のフォルダの中に入ります。

① webui-user.bat
の上にカーソルを置き
右ボタンクリック
② 出てきた項目から
「メモ帳で編集」
を選択します

set COMMANDLINE ARGS=
の右側に
--medvram --xformers
をコピー&ペーストで追加
保存して閉じます

※古いノートPCをお使いのかた
set COMMANDLINE ARGS=
の右側に更に --no-half
をコピー&ペーストで追加
保存して閉じます
STEP4 : モデル「blue_pencil-v7」のダウンロード
AIが画を描くため沢山の画像を学習したデータを「モデル」と言います。「モデル」という言葉は今後も出てきますので覚えておいてください。今回はアニメ調イラストを学習した「blue_pencil」というモデルをダウンロードします。

上のリンクをクリックしてHugging Faceというサイトのblue_pencilのページに行きます。

ライセンスの確認

画面下段に移動してblue pencil-v7(@20230414)(赤枠)をクリックします。
blue pencil-v7を使用する上でのルールです。必ず読んで守ってください。

このモデルのクレジットを入れずに使用する
このモデルで作成した画像を商用利用する
このモデルを商用の画像生成サービスで利用する
このモデルを使用したマージモデルを共有する
このモデル、またはこのモデルをマージしたモデルを販売する
このモデルをマージしたモデルに異なる権限を設定する
1,2番がクリアされているので、画像を生成して楽しむ際にはライセンスに問題のないモデルです。
ライセンスのリンク
「blue_pencil-v7」のダウンロード

① Filesタブを開いて
② blue_pencil-v7.safetensors右の 。 ボタンを押します

ダウンロードフォルダ内
blue_pencil-v7.safetensors
を
ご自身の作業フォルダの
\stable-diffusion-webui\models\Stable-diffusion
にドラッグ&ドロップ
STEP5 : 「ClearVAE」のダウンロード
絵がにじまなくなる追加機能です。イラストやアニメ調の画像を生成する際におすすめです。
画像の質にかかわる項目ですので。一旦後回しにしてもOKです。
上のリンクをクリックしてCIVITAIというサイトのClearVAEのページに行きます。


①
② Model SafeTensorを選択します。
ダウンロードが開始します。

ダウンロードフォルダ内
clearvae_v23.safetensors
を
ご自身の作業フォルダの
\stable-diffusion-webui\models\VAE
にドラッグ&ドロップ
STEP6: 「EasyNegative」のダウンロード
文字などの必要のない情報を画面に表示させず、おかしな人体の絵を描かなくするためのプロンプト(呪文)のセットです。
画像の質にかかわる項目ですので。一旦後回しにしてもOKです。

上のリンクをクリックしてHuggingFaceというサイトのEasyNegativeのページに行きます。


① Filesタブを開いて
② EasyNegative.safetensors右の
。 ボタンを押します

ダウンロードフォルダ内
EasyNegative.safetensors
を
ご自身の作業フォルダの
stable-diffusion-webui\embeddings
にドラッグ&ドロップ
STEP7: 画像生成
Web UI 起動

webui-userを実行(ダブルクリック)します。

黒い画面が出ます。ブラウザの作業画面が出るまで待ちます。
モデル設定

Stable Diffusion Checkpointの空欄をクリックして、blue_pencil-v7.safetensorsを選択します。

読み込みに時間が掛かるので暫く待ちます。
「ClearVAE」設定

① Settings をクリック
② VAE をクリック
③ 空欄の資格をクリックしてclearvae_v23.safetensorsを選択
④ Apply Settings をクリック
画像生成

① txt2img タブをクリック
② prompt(空欄)にanime, girl, OOTD, living room, afternoon
③ Negative prompt(空欄)にEasyNegative
④ Seed: -158901121
この数字は画のガチャ要素です。-1だと数字がGenerateを押す毎に変化して、毎回違う画像が生成されます。
⑤Generateボタンをクリック

画像が生成されたことを確認します。
生成された画像の保存先

生成された画像は
stable-diffusion-webui\outputs\txt2img-images\[日付]
フォルダの中に自動的に保存されます。
まとめ
知識ゼロから画像生成AIを導入し、画像生成が出来るようになるまで、可能な限り説明を圧縮して進めました。
まずは一歩ですがStable Diffusion Web UIデビューという大きなハードルを越えました。おめでとうございます。この後はSeed:の値を -1に戻して、色々な画像を出力してみてください。おつかれさまでした。
